第8回 技術講座「血清蛋白像から何がわかるか」(27)


病態と血清蛋白分画のつながりの解明(1)

 これらの病態と血清蛋白分画のつながりを解明するためには、ただ血清蛋白分画技術に固執していたのでは絶対に解決致しません。血清蛋白分画は単なる一つの技術ですから、幸い私は生化学的なバックグラウンドと形態学的なバックグラウンドを米国で身に付けて来ましたし、また日大のスタッフの中に、また自治医大のスタッフの中にも形態学的な方法を得意とする人たちが合流致しましたので、あくまで濾紙セルロースアセテート電気泳動法というスクリーニング検査を日常検査として導入し、それから今までの研究結果に基づいてできるだけ細かく検査の結果を読み取り。さらにそれをさまざまな方法を駆使してその原因あるいは病気のなりたちといったものまで踏み込む必要がある訳です。



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