芝 | 松尾先生どうも有難うございました。 非常に、みんなの協力が必要ですね。すばらしい内容でしたが、私は全連の華やかなりし頃の時代に育った人間なんですけれど、最後なんか全学連の総決起集会で「やるしかない」という迫力を感じました。どなたかこの機会に御質問、御意見はありませんか。正常値から基準範囲に変わることについてどうしたらいいんだろう。皆さんが判ったような判ってない様な雰囲気ですよね。その辺について率直な疑問がお有りになればどうぞ。・・・じゃ口火を櫻林先生いかがでしょうか? |
櫻林 | 今日は、どうも有難うございました。私が松尾先生にお願いした理由は、先生が蛋白分画のデータどりをしているというお話でしたので、是非にということで。私はNCCLSちょっと読みましたけども、先生が指摘された様に、設定条件が規定されていないことが問題と感じました。ただ「やりなさい」それだけでいいのか。基準範囲なんかちゃんと条件設定すればできる様に書いてありますけれども、一番肝心の細かいとこなんか・・、例えば人種が変わった時とか、生活習慣ならどこをどう云う風にとったらいいのか、酒飲む奴と飲まない奴で変わるのかどうかと言ったことですけれども、本当に決まらないんです。先生は条件をいくつか決められましたですね。非常に面白いのは検査の方から条件設定されていたことです。結果をちょっと示されましたけど、結果的にはどうだったんでしょうか? ageとかsexとかsmokeとか、そういうもので分けたものとは検査で分けたものと結果的には同じだったんでしょうか? |
松尾 | そうです。ほとんど同じでした。たまたま対象が40才以上の元気な人が多かった。そこいら辺が年齢や性別等で分けたものと検査でみたものが同じであった理由かもしれません。対象をどう選ぶかということが問題です。受診中の人とか、風邪をひいているとか・・・、M蛋白は検査データが除外するのは当然です。これが検査の方からみたもので異常値だけを抜き出したものなんですけれども・・。 |
櫻林 | そうすると炎症マーカーも入っているわけですね。 |
松尾 | そうです。異常値を呈した症例を除去した後の全体像しか示してないんですが。この後に男女とかに分けてまたヒストグラムを取るんです。 |
櫻林 | そうですか。その差はなかった訳ですか? |
松尾 | なかったです。条件の中で一番関係のあるのは何かなあと云ったら・・・。血圧関係ないですね。 |
櫻林 | 何も関係ないですね。 |
松尾 | だから色々やってみたんです。酒は関係するんですか先生。関係ないですね。 |
芝 | 私の年代では関係してません。(笑) |
櫻林 | 芝先生は危ないです。(笑) |
松尾 | そうですね。 |
櫻林 | 藤田とか芝とかいうのは・・・。(笑) |
松尾 | だから・・仕様がないから色々分けて行ったんです。どの様な条件で分けていいかということにかなりの時間を費やしました。それとやっぱり臨床情報というんですか、それの収集に時間を費やしました。 だから検査の異常値を呈した症例を除去する方法でもいいのかなあと思うんですけども。今これでやったものを基準範囲として公にするには・・・。やるのは結構だけれども、一度はNCCLSの規定の方法でやった方がいいかなと思っています。今回は化学的定量法によるA/G比で補正したものです。補正していない元のデータが残ってなかったのでやむを得なかったのですが、また1からデータをとり直して、数を増やして集めている最中ですので。 |