第3回 特別講演「血清蛋白分画の自動病態解析」(36)


3-3 病態解析の原理2

 肝硬変ではβ−γ bridgingという有名なパターンが出てまいりますが、そういうものを検出するには、このアルゴリズムてやろうという訳でありまして、例えば3分画と4分画目の谷とγ分画のピーク値(B/A)がある一定のレベル以上になった時にこれをやろう、従って4分画しか出てこないという症例でこういうものが見つかれば肝硬変というタイプにしようという事です。又ネフローゼ症候群は先程のパターンのようにα分画が非常に高くなってきますので、典型的なものはこのようなアルゴリズムで捉えられます。妊娠と鉄欠乏性貧血に関しては比較的データがよく似ているという事でありまして、ただ蛋白分画じゃなくて蛋白定量のデータからしますと、α分画の動きが鉄欠乏の純粋なものとパターンが違うのではないかと思われますので、それを取り入れてやって行きたいと思っております。こういうごく限られた病態だけで今やっていますが、そのデータを示します。



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