第3回 特別講演「血清蛋白分画の自動病態解析」(35)


3-2 病態解析の原理1

病態解析の原理 1/2
正常検体K1<Alb<K2、α<K2、K3<γ<K4
以下のいずれの病態でもないとき

 
蛋白欠乏T.P.<K5、各分画値は著変なし
 
慢性炎症Alb>K6、K7<α<α、α>K8、γ>K9
 
急性炎症K10<α<α、α>K11、γ<K12
 
肝障害Alb<K13、α<K14、
ピークがα<α<β<γ
K1〜K14は定数
 これは我々が考えたものでありまして、例えば蛋白欠乏型は今のところ総蛋白量がある一定のレベル以下になること、相対的な分画値では、余り著変がない場合を蛋白欠乏型の疑いという風に出そうとやっていますが、これはまだ問題がございます。それから慢性炎症とか急性炎症のタイプはある一定レベル以上にα又はα分画があるとか、γ分画がある一定レベル以下にある場合に急性炎症と呼ぼうとか、慢性炎症はそれ以上であるという事です。それから肝障害は非常に難しいわけでありまして、恐らく河合先生は蛋白分画でそう簡単には判らないとおっしやっておられるし、我々も実際そう思います。しかし比較的典型的なものをここで捉えようということであります。



      もくじに戻る