【なぜこんなパターンが出たのでしょうか】

質問  なぜこんなパターンが出たのでしょうか

ザイモグラム

 
69歳 女性  
泳動条件 などセパラックス
CTE−1200、液体ベロナール緩衝液、自家製ポンソー3R
泳 動 所 見おたまじゃくし様の異常パターン。
その他の検査所見膠質反応高値。

他の検査データ: TP7.6 尿素窒素H 20.4 CRP2.89
 蛋白分画 上図参照 クレアチニン0.7 RF55
 GOT16 尿酸2.8 IgG2270.0
 GPT13 Ca4.6 IgA243.0
 ALP177 Na142 IgM149.0
 LDH347 K3.8 C3c122.0
 総BIL0.3 CL107  C428.5
 直接BIL0.1 無機燐4.0 CH5039.3
 間接BIL0.2 シアル酸H 94.4 ANA80:Sp
 ZTTH 30.2 T-CHO134 IgG-RF0.82
 TTTH 7.6 GOT/GTP1.23
 ChE346
 r-GTP11
 CPK80
 ALD1.86
 
回答  セア膜と反応するM蛋白の疑いがあります。支持体をセパラックスSPまたはアガロースに変えて泳動してみてください。
 以前から支持体と反応するM蛋白は報告されており1)、ELP診断技術フォーラムの症例検討会でもセパラックスのアセチル基と反応するもの2)3)、セパラックスSPと反応するもの8−2、その他の支持体と反応するもの5−2/6−1/11−3 7−1 など、いくつか報告されています。
 しかし、セア膜とM蛋白の反応機構は一様ではなく、必ずしも既知の症例と同じ挙動を示すとは限りません。「おかしな」泳動像を見つけた場合は注意深く観察し、ぜひ異常の検索を行うようにしてください。


 参考文献



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