データ区分 | : | γ分画の異常 |
72 歳(1983年当時) 男性 | ||
診 断 名 | : | 軽度の慢性肝炎、慢性気管支喘息。 |
泳動コメント | : | セア膜:塗布点付近のバンド。 免疫固定法:IgG−λ型M蛋白。 免疫電気泳動(アガロース):塗布穴付近に白い沈着物を確認。 |
検査の流れ | : | セパラックスSPで塗布点付近のバンド(承前) →支持体による泳動パターンの比較(セア膜、寒天、アガロース) →免疫固定法 →免疫電気泳動 →IgGサブクラス判定 →等電点電気泳動による等電点測定 →質量分析およびSDS-PAGE →HPC添加によるセパラックス電気泳動 →硫酸除去寒天による電気泳動 →NaOH添加緩衝液によるセア膜電気泳動 |
要 約 | : | γ分画より陰極側、塗布点付近にM蛋白が出現し、IgG1−λ型と判明した。さらに、通常のγグロブリンと比べ等電点が高く高塩基性を示し、pH8.6の緩衝液中では表向荷電が陽イオン性となり、電気浸透現象を持つ支持体の陰イオンと静電的引力による吸着が認められた。 |
学会発表 | : | 第47回臨床衛生検査学会 高砂直樹ほか:支持体により移動度が異なるIgG−λ型M蛋白の物理化学的性状について(抄),医学検査 47:390,1998 |
症例報告 | : | 高砂直樹ほか:支持体により移動度が異なるIgG−λ型M蛋白の物理化学的特性について,医学検査 48:971-975,1999 |