第12回 特別講演「リウマチ、膠原病外来における血清M蛋白陽性例についての検討」(12)


【悪性関節リウマチの一例(2)】

症例 50歳 女性

【主訴】全身倦怠感、咳嗽、下痢。

【家族歴】父;78歳時に急性心筋梗塞で死亡。高血圧症。
【既往症】
 40歳時から高血圧症。
 42歳時;子宮筋腫で子宮全摘術。
 45歳時;右大腿骨頚部骨折。
 48歳時;敗血症の診断で入院治療。

【現病歴】
 1984年頃にRA発症。
 1992年からPSL内服開始。
 1994年に瀬波病院を紹介初診。
 1997年に両側膝関節置換。PSL、SASP併用。
 1999年に入り、関節痛増悪、CRP、RF値の上昇があり、
  9月、瀬波病院に入院。右足外側のしびれ感も出現。MTXを開始し、PSLパルス療法も行われた。
  11月から、上強膜炎低補体血症後頭部リウマトイド結節も出現し、MRSと診断。
 今日はリウマチの会ではありませんので簡単に流しますが、15年位前にリウマチになっています。ところが昨年から急に炎症所見がグッと上がって神経症状が出て、強膜炎、これは目が真っ赤になる血管炎の症状です。それから補体が下がる。イムノコンプレックスが出来るからですね。それからリウマトイド結節が出て悪性関節リウマチと診断されました。



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