第12回 特別講演「リウマチ、膠原病外来における血清M蛋白陽性例についての検討」(3)


【血清M蛋白疑い検出頻度の変化(2)】

CTE8000導入前後の血清M蛋白疑いの検出率の変化
(p<0.05)

1995年度
 56/3578検体が
 M蛋白陽性の疑い(1.6%)

 全例技師の目視判定。
1999年度
 88/3727検体が
 M蛋白陽性の疑い(2.4%)

 技師の目視判定:
   35検体(39.8%)
 CTE8000が判定:
   53検体(60.2%)

 測定した検体に、有意な年齢差あり。(p<0.01)
 '95年度45.8±21.9才、'99年度49.6±21.2才
 しかし、M蛋白陽性疑いの患者に年齢差はなし。
 '95年度62.3±11.1才、'99年度63.6±12.9才

 導入前後の血清M蛋白の検出率の変化ですが、これは有意に上がっています。当時副技師長の中村さんという方が積極的に協力して下さいまして、過去のデータを全部まとめてくださいました。1995年の3578検体中56検体(1.6%)が、1999年には3727検体中88例(2.4%)で統計学的に有意にM蛋白検出は増えています。こちらの新しい方では技師さんの目視判定で出てきたものもありますし、技師さんが判らなくてCTE-8000が検出したというのもあります。ただしこれは疑いです、本当にあるのかどうか。ただちょっと問題だったのは、測定した検体に有意な年齢差があるということで、なぜか95年度より99年度の方が全体的に高齢でした。調べた人が高齢だから増えたと言われればそれまでですが、その疑い患者に年齢差はありませんでした。
 



      もくじに戻る