第12回 特別講演「リウマチ、膠原病外来における血清M蛋白陽性例についての検討」(2)


【血清M蛋白疑い検出頻度の変化(1)】

[目的]全自動電気泳動装置CTE8000導入による血清M蛋白疑い検出頻度の変化と、リウマチ、膠原病外来におけるM蛋白陽性例について検討した。

1996年5月まで
 セルロース膜
 (ザルトリウス膜)を使用。

 M蛋白は、技師が目視で判定。
1996年5月から
 セルロース膜
 (セパラックスSP)を使用。

 M蛋白は、CTE8000と技師の目視判定を併用。
 そうしたところ、検査科の技師長さんが非常に喜んでくださいまして、「やっと臨床からバックがあった。私達はこれを一生懸命に書いているのに全くレスポンスがない。先生が始めてです」と喜んでくださいました。今は、退職された松井技師長さんですが、聞きましたところ常光のCTE-8000を導入し、導入した時は必ず院内に、検査科の方はプリントでこういう検査が変わりましたというのが回ったはずなんですと。が、私がちょうど留学でいなかったのと、ずっと日本にいた人たちもそういうプリントに目を通していなかったんです。ですから測定法が変わったということは、私の同僚も誰も知りませんでした。
 
 じゃ、それをまとめて学会で発表してみよう。ということで検査科の協力を得まして、昨年の名古屋の中部リウマチ学会でまとめたデータ(※)です。96年5月まではザルトリウス膜というのを使っていたそうですが、96年5月からセパラックスSPというのを使用しました。それまではM蛋白というのは技師さんが目視で判定していたのですが、今度は常光のCTE-8000と技師さんの目視判定を併用するようにしたということです。失礼ですがそれまでは常光という会社も名前もまったく知りませんでした。その時始めて常光を知った訳です。

 ※ 伊藤聡ほか:リウマチ,膠原病外来における血清M蛋白陽性例についての検討.中部リウマチ 31:10-11,2000



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