第11回 特別講演「脂質の国際標準化(測定精度の現状と標準化の効果)」(19)


【成人病センターの測定精度】

成人病センターの測定精度

1992.07−1999.07
項目CDC成人病センター
基準分析法基準分析法正確度精密度(CV)
TCAbell‐Kendall法AK法n=768
+0.06%
n=768
0.26%
HDLC超遠心法超遠心法n=312
+0.77%
n=312
1.08%
DCM法n=458
-0.44%
n=458
1.16%
LDLCBeta‐Quant法BQ法n=512
-0.61%
n=512
0.74%
DCM:CRMLN比較対照法(Designated Comparison Method)
 ここで、成人病センターの基準分析法に対する最新の測定精度(分析期間: 1992年7月--1999年7月までの7年1ヶ月間)をご紹介致します。
 Abell-Kendall法による総コレステロールの測定精度は、正確度がCDCの目標値に対して +0.06%(n=768)、精密度が変動係数で0.26%(n=768)であります。私共の分析室には、HDLCの分析法として、CDCの基準分析法と同じ超遠心法とCRMLNで使用されている比較対照法(DCM)の2種類の測定法を並行して運用しております。超遠心法の測定精度は、正確度がCDCの目標値からみて+0.77%(n=312)、精密度(変動係数)は1.08%(n=312)を示し、一方、比較対照法の測定精度では、正確度が-0.44%(n=458)、精密度は1.16%(n=458)を記録しております。また、LDLCのBQ法の測定精度は、正確度が-0.61%(n=512)、精密度は0.74%(n=512)であります。



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