ELP診断技術フォーラムの記録
第10回 リレー講演より日常遭遇する特異検体の解析
花園病院研究検査科科長 藤田 清貴
日常検査では、量的あるいは質的異常を示す様々な検体に遭遇します。特に、病態とかけ離れた異常な数値、あるいは奇妙な電気泳動パターンがみられた場合、どのような原因で起こったのか、それをどのように処理し、解析したらよいのか判断に迷うことが多々あります。
今回、我々が最近遭遇した特異検体の中から、IgG2型M-蛋白がEDTAによって凝集を起こし、自動血球計数装置が白血球として認識したために起こった偽性白血球増多例、および免疫電気泳動で抗 IgA抗体に対してspurを形成し2本の沈降線が観察されたIgA2m(1)型M蛋白例について、どのように検索を進め解析したのか、その実例を紹介したいと思います。
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