第10回 リレー講演より「検査情報としての血清蛋白分画あれこれ」
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DRG/PPSが導入されたらどうなるか?
病気が強く疑われる時は検査されるだろう
MMが示唆されるとき
繰り返しの感染症があるとき
その他?
しかし、特定の病気が疑われるときとは?
スクリーニング的な使い方は評価次第
いわゆる研究的な題材は少なくなる
まず、病気が強く疑われる時は検査されるでしょう。マルチプルミエローマが疑われたときは当然ですね。繰り返しの感染症があるときもそうです。その他、特定の病気が疑われるときということですが、具体的にはどんな症状があるときですかと問われても何も分からないわけです。
スクリーニング的な使い方は血清蛋白分画の今後の評価次第です。これがなかなか問題です。蛋白分画というのは色々分かる訳ですけれども、色々分かるということは下手したら確定診断に導くものにどれだけ寄与するか、中途半端であるかもしれない。そこをきちんと評価しなければいけないということです。また検査件数は必ず減ります。すなわち研究的な題材は少なくなるかもしれません。
他の検査に対する優位性はどうか、すなわちデータの価値がどれだけあるかということを今後きちんと把握しなければいけないということになります。今まで出来高払いで多少悪い検査でもお金が貰えました。これからは良い検査でなければ生き残っていけないという現実があります。
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