第10回 記念講演「DRG/PPSとELP診断技術」(15)


DRGが導入されると

 しかし、DRGが基本になるということになると、やったことに対してそれぞれ何点何百円、何千円を払うということではなく、患者さんの人数、どういう患者さんが何人入ったかということで診療報酬が決まってくる訳です。急性肺炎の患者が例えば300万円払いますよ、その中で何の検査をやってもどういう薬を使っても、何日間病院に入っていてもそれはかまいません病院の自由です、ということです。 ですからDRGが導入されれば検査料という名目は消えてしまうことになります。
 全部じゃないかも知れません。これはどういう形の日本的DRGが導入されるかによって変わってきますが、基本的にはそういう考え方で今準備が進められています。しかし2年後にどこまでこれが取り入れられるか分かりません。
 しかし大体、総合病院の80%の患者さんはDRGという枠の中で支払われる見通しということであります。後20%は病院のタイプによって必ずしもそういうDRGの方式で支払うことのできないケースもあるかと思います。救急患者の対応、あるいは妊娠分娩、あるいはそういった特殊な部分についてはそれなりにまた考えられると思いますが、現在総合病院の患者の80%はおそらくDRGでカバーできるであろうとの見通しで作業が進められている訳であります。



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