| 1988年には実施料と判断料が分離されました。これも我々学会関係者との協議は一切ありませんでした。一晩か二晩の間に中医協で政治的な判断ということで決まった訳で、私どもというか、少なくとも当時学会で色々責任ある職についておりましたが、その時は少なくとも分離に反対を表明していた分です。それは何故かというと現実に、今はなっていますが実施料を分けたことによって実勢価格と称して割引の値段が横行すると、それでやれるんだから安くしますよということで実施料が年々低く設定されました。これは皆さんご承知の通りであります。 それから1997年になりますと今度は検体検査判断料の引き上げ、手術前後の検査を含めた医学管理料、こういうものが医学的な判断を含む診療技術に対して、今までは不当な設定がされていたのでそれを上げる。逆に今度は実施料を下げるという方向が出来上がりまして、ここで我々からするとたいへん歴史的なステップを踏んだわけです。検体検査管理加算というのが導入されまして、目に見えない労力、知的な能力に対して点数が設定されたというのは検査の上では初めてです。 |