![]() | 遺伝子というと思い浮かべるのは、まず染色体です。染色体の構造を説明します。染色体は細胞が有系分裂を行う際に、30億bpからなるDNAをコンパクトにたたみ二つの娘細胞に等しく分配するためにつくられます。DNAがヒストンにまきつき、それが何重にもおりたたまって出きあがっています。順にほどいていくと図のようになります。ヒストン一つに約200bpのDNAが巻き付いたユニットをヌクレオソームと呼びます。アポトーシス時には、このヌクレオソームごとに切断されて生じたDNAラダーが検出されます。ヌクレオソームとヌクレオソームの間はDNA結合蛋白により保護されていないので、アポトーシス時に活性化したDNase により容易に切断されるからです。そして一つの遺伝子は大きくても10万bpの範囲に存在します。ですから、一個の遺伝子をこの染色体の上に、同定するなんてことは絶対にできないわけです。大まかな位置が分かるだけで、それ以上のことは全く分からないです。例えば、18番の染色体の長腕にあるとか、長腕の真ん中辺だとか、その程度のことまでです。 |