第8回 技術講座「血清蛋白像から何がわかるか」(1)
金光先生には座長の労をおとり頂きまして有り難うございます。
私の弟子の一人であります櫻林先生から懇切丁寧なご紹介を頂きましてちょっと面ばゆい思いをしております。実を言いますと世話人の方々の心にくいばかりのご配慮かと思いますが、私はあと6ヶ月をもって現役を退役致しますが、その最後の餞にフォーラムで話をしろということかと思います。5年前に60歳で自治医科大学を定年でありますが、色々理由がありまして、今日まで延長されて参りました。いよいよ、来年3月で定年を迎えましてさらにこれからは自由に国際的な活動をさせて頂くようなことになっています。
今、頂きましたタイトルは血清蛋白分画像から何か判るかということでありますが、このフォーラムは最初、電気泳動技術フォーラムかそれに近いような名前で常光からご発言あったと思いますが、私はあえてELP診断技術 (electrophoresis)として頂いたのは、皆様方が行っている技術というものは臨床に役立たなければ意味がない。従って技術だけでなくて、診断に役立つ技術ということで診断技術というふうに付けさせて頂いた訳であります。その中には単に分析技術だけではなくて考える力と、臨床にどの様に役立てるかということを考えることも、診断技術の中に含まれているということであります。今日は世話人の方々のご配慮もありましたので血漿蛋白というものを通じて、この30年どの様に考え、歩んで来たかをまとめまして、これからの時代を背負う若い皆様方に少しでも参考にして頂ければ幸いかと思います。
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