| 松野 | 山口大学の検査部の松野と申します。 日頃思うんですが、基準範囲の単位を%で求めている理由というのを教えていただきたいのですが。といいますのは、私は定量値を主に、%の方を従にして判定しております。 |
| 松尾 | 僕は%で見ているんです。それは蛋白濃度の影響を受けますので、変動が重量で表示したら非常に大きいんです。だから、病気の変動が無いのに、変動することがある。僕自身は重量ではなくて、%で見ています。研修医の方にも%をお薦めしています。 当院の報告書も%とmgと両方表示しているんですけど、数字ばっかりですので、%のみにしたいと思っているくらいです。 ただ、M蛋白だけはmgがほしいという先生がおられますので、その時だけは、重量表示してもいいですけど・・・。 |
| 松野 | %で表すとAlbの下がり方によって他の分画が相対的に増幅されますよね。そうすると、微妙な変動をとらえられないのではないか、と思うんです。 例えば、動きの少ないβ分画が基準になると思うんですけれども、基準範囲の設定というのからちょっとはずれましたね。 すみません。 |
| 松尾 | いいですよ。重量でも表示から基準範囲を求めて欲しいですか? |
| 松野 | はい。私が外の病院でコメントを書かなければいけなくて、最初の1年間は、だいたい週に60〜70枚出ていましたが、全部見ながらコメントを書くうちに、依頼数が3倍になりました。1枚に3分かけられないというような状況で、今度はFAXで毎日大学の方に送っていただき、コメントを書くという状況になりました。患者さんのデータも全部アイウエオ順でファイリングし、それから臨床の先生方からチェック方式でコメントを出してほしいと言われましたので、全部そういう書式を作って出すことにし、1年で15,000件〜20,000件位コメントをチェックして出しました。 臨床の先生方に、比較的その病態があたってるというように言われることが多いので、基準範囲も自分は絶対値で出すという方式でいいんじゃないかと思って返しています。 |
| 松尾 | そうですか。みなさんも、その部分については疑問が確かにあるでしょうから、計算したらいけますので、1回やってみます。先生が変動は思ったより小さいという印象をお持ちでしたら、患者さんのデータも整理してみます。 |
| 芝 | 今の問題は、前から言われていることです。1つテーマとしてg/dLで表示するか、%でいくかというのを、来年このフォーラムで取り扱ってもいいと思うんです。櫻林先生がSP膜を用いた基準値というのを決めようというセパラックスSP技術研究会の会長になっていらっしゃるはずなので、一言コメントをお願いします。 |
| 櫻林 | 松野さんのご質問の中で、2つのことがあると思うんです。 1つは、松尾先生が言われたように、分画値%に総蛋白量をかけて、その絶対値を出すということにはたして意味があるかということです。ただ、我々が教わったのは、総蛋白量がだいたい正常値に入っているときは、%をそのままみてもよろしい。ですが、総蛋白量が正常範囲を逸脱している場合には%だけで非常に危険であるということで、絶対値を見なさい、ということです。従って、例えばα1分画が正常の倍の%を示しても、総蛋白量が半分に減っていたら、それは正常なわけです。 例えば、血液の末梢血液像%も同じであり、%として結果がでてくるようなものに関しては、絶対量で表した方が無難な場合が臨床的にはある。ただ、正常値の時に、はたしてどうか、という問題はあります。 もう一つ、総蛋白量の測定問題がこの中に含まれています。松尾先生が示されたように、コントロールサーベイで、確かにその3施設が同じようなデータを出してきた場合にはいいかもしれませんが、一般には、それはよくわかりませんから、その前にどういった方法で日常検査をやっているのか、ということをちゃんとチェックした上でやるといいんじゃないでしょうか。どうでしょうか。 先生は%で出せといってますけど、私どもは、やはりちょっと危険なことだと思います。例えば病態解析プログラムをコンピュータで今やってますけど、その時使っているデータは、%ではなくて、全部g/dLで判定しております。 |