第7回 報告「血清蛋白分画におけるReference Interval(基準範囲)の設定」(14)

14.結果 他の検査データで異常値を除去する方法


他の検査データで異常値を除去する方法
 
 正常値を求めるのによく使われる方法でして、他の検査項目の異常値を除去する方法とが、外来患者を用いる方法とか、あるわけなんですけど、これでみたときどうなるか、ということをお示ししておきます。
 蛋白分画以外の異常値を除去した場合、あるいは、総合外来患者を対象とした場合を見てみました。当院の総合外来は、一次的な診療を行うということで、比較的重症な人が少ないということから、総合外来患者を用いて、正常値を設定し、これを実際に利用しています。しかしこれはひょっとしたら、誤りではなかったか、という反省を後で申します。

 まず、今回の対象は検診です。問診の情報から除外したら337名、問診プラス異常値で、190名、異常値を除外して残ったのが230名です。そうしますと、3群には差がありませんでした。  総合外来患者に関しましては、特徴はα1及びα2の範囲が狭いということです。外来患者には、病気の人がいますので、若干高めにでるということです。総合外来患者のデータからたとえ異常値を除いでも基準範囲にとって変わるものを設定するのは好ましくはない、というのが私の結論です。そこで現在当院では検診のデータを葉め、全項目見直しをしている最中であります。



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