第6回 教育講演「Reference Interval(基準範囲)とその実際」(19)

11.質疑応答(3)

 それでは今の櫻林先生の提案でこの教育講演をきっかけに松尾先生の提案通りに、このフォーラムの会員の皆様方と一緒に、血清蛋白の正常値(あッ正常値じゃないんだ。ごめんなさい。)、基準範囲を作る作業をやりましょう。そのリーダーとして「僕がやる」これ松尾先生が皆様方の前で宣言致しましたので・・(笑)もしご興味のある先生は。そして一緒にやって頂くというのはどうでしょう。・・・(拍手)はい。では皆さん今日非常に良いことが決まりました。来年は、松尾先生がこれが「基準範囲」という風に提案なさることを大変期待しております。藤田先生何か世話人として「じゃ僕も東北をまとめよう」なんてことはどうでしょうか?
藤田 いや・・そういうだいそれたことはちょっと東北で難しいんですけれども。実際、私達も数年前に東北でサーベイをやったときにやはり問題となったのは、正常値、今、基準範囲になってますけど、正常値がそこの施設で取ったものじゃなくて、文献から引用されたもの、セラフォーを実際使っているのに、正常値を取っているのはセパラックスであるとか、いろいろありまして。東北でも改善しようということでやっているんですけれども、残念ながら一時止まっている状態でありまして。何とか東北でも頑張ろうと思いますので、松尾先生にも負けない様に東北でも頑張りますので宜しくお願い致します。
ご協力宜しくお願いしますって云ったらいけないんですか?・・(笑)やりましょうと云わないと。
藤田 東北でも頑張りますので・・。今の案というのは櫻林先生もおっしゃった様に非常に良いことでありますし、オリンパスに負けない、常光だけのこう云うフォーラムの中で基準範囲が設定できれば非常に大きいことであります。それが全国的にまた広まってくれれば最高のことだと思いますので是非言葉だけじゃなくて、松尾先生を中心に私達も手伝って一緒に頑張ろうと思います。
 はい、力強いお言葉でした。・・で最後のスライドで松尾先生が膜メーカーのことと、それから機器メーカーのことを示唆して、協力して欲しいと呼びかけておりますけれど、富士写真の方でまかしてくれと云える様な方、今日いらしてますか? 一言ロット差のことについて。基準範囲をとるときに問題になりますのでその辺の力強いお言葉を。
富士
フイルム
 今の質問に回答にならなくて申し訳ないんですけども、私共、膜のメーカーとしまして はですね、ロット差ということが絶対にないといったら難しいんです、正直云いまして。ああいった多孔質のメンブレンについてまあ化学的な特性というのはバラツキは少ないんですが、物理的な特性が難しいものですから。膜厚とか、穴の大きさとかですね。そういったものをピシツ と揃えるのはなかなか難しいんです。努力はしておりますが。経過を申し上げますと、セパラックスというのが今から28〜9年前に出させて頂きまして、そのあとセパラックスSで、5年程前セパラックスSPという形で出させて頂きましたけれども、一番最後のセパラックスSPについてはかなり物理的特性抑える私どものいろんなノウハウを組み込んでおります。セパラックスに比べますと比較的安定していると云えると思うですけれども。まあそんな経過もございまして。私共も、さらに努力を積み重ね良い膜にしたいと思いますので一つ宜しくお願い致します。また午後何かございましたら担当のものが来ますので宜しくお願い致します。
 どうも力強いお言葉有難うございました。
 常光の方を代表致しまして社長さん。
常光 はい。私、常光の服部でございます。私共と富士フィルムさんとは月1回、皆様方からクレームがあった膜とか、色々な問題の原因対策技術連絡会という名前で検討会をやらしていただいています。色々難しい問題が沢山あります。といいますのは、ご存じの様にバッファライズそれから泳動、染色、脱色、それから膜の問題、測光の問題、システム自体の問題など多岐に渡って複合してるんです。どれか一つに限定されれば割合簡単なのですが、そういう複雑なパラメターが複合されて、結果としてデータのバラツキ、カタヨリという形で出てくるわけです。それを少しづつ、切分けてどこに原因があるか、どういう風に対策すればいいかという様なことを検討している訳です。
 今日は松尾先生や櫻林先生のご発意で、今日ご参加の施設の皆様ともども基準範囲ということで来年に向かってやるということで、是非、私共も、メーカーとして器械の範囲を分担させていただいて、よりよい基準範囲が確立される様に頑張っていきたいと思います。そういう中でまた皆様方にデータを提供して頂くということで営業の者がお伺いすることもありますので一つ宜しくお願いしたいと思います。
 どうも有難うございました。
 松尾先生の40分の講義からこんなに明るい未来が開かれまして最後の一言、松尾先生20秒位でお話頂きまして、それでこの教育講演を終わりにしたいとおもいます。
松尾 とにかくやるしかないと思っております。それだけです。
 どうも有難うございました。これで教育講演を終りにしたいと思います。



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