第4回 特別講演「ポリアクリルアミドゲル電気泳動による血清及び尿蛋白の意義」(3)


3.PAGEの分析方法
3-1 PAGの特徴


 ポリアクリルアミドゲルの特徴

  1. 電気浸透現象による陰極側への水の流れが起こらない

  2. 分子ふるい効果がある

  3. 一定した品質のゲルを調製できるため、泳動パターンの再現性がよい

  4. 弾力性に富むので、取扱いが容易である

  5. 多目的のタンパク分析が可能である

  6. ゲルは無色透明であるので、デンシトメトリーが可能である
 PAGのどういう所が良いかといいますと、1つにはセルロースアセテート膜で問題になっています電気浸透現象による陰極側への流れが起らないという事が第一の特徴です。という事は、等電点で分けるという時には非常に優れているわけです。それからSDS電気泳動で代表されるように分子ふるい効果があります。という事は分子量で分けるという時には、正しくこのPAGしかないわけです。それから、3番目に非常に良い事は自分で品質の一定したゲルを調製できるという事です。大きくはこの3つの特徴があるものですから、かなりPAGが使われています。



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