第3回 特別講演「血清蛋白分画の自動病態解析」(7)


1-7 炎症性変化における蛋白濃度

 実際にコンピュータで検出できるかという事で、組み込んだ後で、各蛋白の数値をプロットしてみます。その平均値がここに書いてあります。急性炎症性変化と呼んでいるこの中にはいろいろな病気が入っていますが、そのcriteriaに入ると思われる病態を実際に測ってみますと、アルブミンが若干低くてαアンチトリプシンが高い、それからハプトグロビンが若干高い、そして免疫グロブリンが殆ど動いていないという事です。これに反して慢性炎症性変化の中に我々が入れた病気の患者ではアルブミンがもう少し下がってきて、αアンチトリプシンがより高くなってきます。と同時に免疫グロブリンG、Aは少し高くなってくるという風な事が判ってきまして、一応河合先生の分類に大体添った検出ができるという事が判る訳です。



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