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これらのM蛋白の種類を見分けるために電気泳動法と免疫電気泳動法がどうしても必要なわけです。 これらの12種類のM蛋白の出てくるM蛋白血症という病態には良性のM蛋白血症、それからグリーンで書いた悪性M蛋白血症とがあります。悪性M蛋白血症というのはM蛋白を産生している細胞群が悪性の増殖を示している場合というふうに定義することができます。ただ良性の場合には、M蛋白を作っている細胞群がmalignancyの性質をもっていないで、良性の性質をそなえているという場合を良性のM蛋白血症というわけです。 悪性M蛋白血症というのは、もしM蛋白血症が見つかったら、それ自体を治療しなければいけません。ところが良性M蛋白血症は、それ自体は別に治療する必要はないわけで、もし基礎疾患が有れば、基礎疾患のほうを治療しなければなりません。ですから、根本的に臨床の対応が違うということになります。 |