第1回 特別講演「病態スクリーニング検査としての血清蛋白分画の意義」(7)



7.相対易動度の数値化


相対易動度の数値化

  1. α分画とネフローゼ症候群

  2. γ分画のモード的易動度とIgG

  3. M蛋白帯(IgG)の易動度分布
     骨髄腫でslow-γ寄り
 次に相対易動度、これも次の機械化のプログラムに必要になってくると思いますが、先程松崎先生が免疫固定法でもって各蛋白成分の易動度を相対的に表しておられました。これを我々も前からやっていました。

 α分画とネフローゼ症候群と関係するのではないかという事をいい出しましたが、これは濾紙の時代ですから、殆ど臨床的に意味が無くなりました。濾紙電気泳動の時代でさえも、あれ程分離の悪い時代でも、αマクログロブリンが非常に増えてくるとα分画のピークのモードがちょっとずれると、いうような事が判りましたが、更にセア膜電気泳動法の時代になりますと、これがより精密になり、コンピュータでもって解析するというような報告も1〜2出ている訳です。
 

濾紙電気泳動に於ける各分画の相対易動度
ネフローゼ症候群




      講演録に戻る