第1回 特別講演「病態スクリーニング検査としての血清蛋白分画の意義」(5)



5.M蛋白血症型血清蛋白分画像の鑑別

 M蛋白という言葉は、本当はmonoclonal immunoglobulinという意味ですけれども、電気泳動法でMピーク或いはMフラクション攻いはMバンド或いはdiscrete bandなぞと呼ばれるものは、M蛋白だけによって出てくるものではありません。
 幅狭いバンドという事は、どういう事かというと、アルブミンのバンドと殆ど同じか、それよりも幅狭いというのを幅狭いバンドと呼んでいる訳です。血清蛋白分画でアルブミン分画は殆ど99%アルブミンだけによって占められています。少しだけプレアルブミンが影響を及ぼしますが。そこでその血清アルブミンの幅というのは電気泳動の条件によって非常にシャープに出たりする訳です。



M蛋白血症型血清蛋白分画像の鑑別

  1. 人為的影響による場合
     A 長期保存後の血清
     B 生体外溶血


  2. 他の蛋白成分による場合
     A 低比重リポ蛋白(α〜β)
     B ヘモグロビン(α、β)
     C β1c−グロブリン(β
     D フィブリノーゲン(β
 血清アルブミンのバンドの幅を基準にして、それよりも狭いか、その程度のものを病的な幅狭いバンド、discrete bandという風に呼ぶ訳ですが、それが出てくる場合というのは、色んな場合があります。

 病気と関係なく長期保存後の血清では変性成分が塗布点に出てきます。生体外溶血でヘモグロビンが沢山出てます。β分画の所がディスクリートバンドとして認められます。又低比重リポ蛋白が、先程来問題になっていますように、出る膜もありますし、β1c−グロブリン或いはフィブリノーゲン。
  
 
  


 或いは稀にαフェトプロテインが大量にありますとfast αの領域に出る事があります。
αフェトプロテインの電気泳動像



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