![]() | 血清蛋白分画と言うのは、一回の検査でしかもたった一滴の患者の血清を使って、高々2〜30分の機械的な操作によって、随分多くの病態群が分ける事が出来る訳です。少なくとも五つの分画があります。そうするとアルブミン分画が絶対値として増える事がありませんので、正常が減少、α1、α2、β、γの四分画はそれぞれ増加、正常、減少と三つの組み合せがあります。ですから五つの分画の変化の組み合せを考えると100数十種類の病態が見分けられる理論的なポテンシャルを持っている訳です。ただそれぞれの分画が全く独立して動いている訳ではありません。お互いに関連を持って病態を表していますので、日常我々が役に立つ病態分類の数と言ったら、2〜30種類です。それでもたった一つの検査でこれだけ多くの病態をふるい分けられる検査と言うのは他に有りません。 |
![]() | 血清蛋白分画は現在セルロースアセテート膜(以下セア膜)電気泳動法で分けられますが、アルブミン分画からγ分画まで五つになります。その背景をなす主なMajor Proteinsをある程度頭に入れておいて、そして病態の動きを考えていく事になります。 |
正常成人血清のセア膜電気泳動パターン |