第 9 回発表・抄録番号 1

3本のM−bandを認めたIgA型M−蛋白血症 (2)


検査結果
HbL 9.1TPL 5.7CRP0.1
HtL 27.1総BIL0.3IgAH 1142
MCH31.2AlbL 3.1IgGL 434
MCHC33.8GOT21IgML 23
MCV92.5GPTH 47IgD0.7
血小板数19.8LDH264IgE7.8
赤血球数L 293γ-GTP14
白血球数L 2600血清AMY179免疫電気泳動
RDW14.7クレアチニンL 0.4抗IgG(-)
PCT0.15尿酸L 1.4抗IgA(+)
MPV7.6尿素窒素12抗IgD(-)
PDW47.7GLUH 115抗IgM(-)
CaL 8.8抗IgE(-)
T-CHOL 99Cl102抗κ(-)
TG77K4.0抗λ(+)
NaL 136
無機燐3.2
 血算、生化学等の検査結果です。このデータは、入院時ではなくM蛋白解析時のものです。
 Hct 27.1%、Hb 9.1g/dl、RBC 293万と低値を示し、MCV、MCH、MCHCは正常域なので、正球性・正色素性の貧血が考えられます。
 免疫グロブリンの定量では、IgG 434 mg/dL、IgA 1142 mg/dL、IgM 23 mg/dLとIgAは高値を示し、IgG、IgMは低値を示しました。
 血清蛋白分画で観察されましたβ〜fastγ位のM蛋白は、免疫固定法にてIgAのλ型と同定されました。以下に述べます検討の結果、この3つのバンドはいずれもIgA1型であることが同定されました。



次へ   ELPフォーラム症例検討会へ戻る