第 7 回発表・抄録番号 4

セパラックス膜において、α−位の速い易動度を示したIgA、M−蛋白血症の検討 (1)


症例 57歳女性

7年前、ぎっくり腰で当院整形外科にて加療。高血圧を指摘され、降圧剤を高いときだけ服用していた。

4年前、両手および下肢のしびれにて近医を受診するも効果なく当院神経内科へ紹介された。手根管症候群と診断。内科外来検査、蛋白分画でαにMバンドが見られ、免疫電気泳動でIgA-κ型+BJP-κ型と同定された。マルクは骨髄腫細胞が46%。多発性骨髄腫として精査加療のため入院。

その3ヶ月後、腎生検。paspam染色でspicule formationを認め、アミロイドーシスが示唆された。腹部エコー、頭部X線、四肢X線で、punched out lesion(-)。

 
 セア膜による血清蛋白電気泳動にてα位に異常ピークを認め、免疫電気泳動にてIgA−κ型+BJP−κ型M蛋白である症例を経験しました。このような速い易動度を有するIgA型M蛋白は稀であると思われたので、報告いたします。

 症例に関しては、左をご覧ください。



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