第 7 回発表・抄録番号 1

セパラックスSP膜において、γ−分画より陰極側に出現したM−蛋白様分画の検討(その1) (8)


TP6.6Alb64.5HbL 9.9
A/G1.82αH 3.5HtL 31.0
T-CHOH 239α7.6MCH31.2
HDL-CL 26.5βH 12.0MCHC31.9
TGH 210γL 9.8MCV97
クレアチニンH 1.5ALP115血小板数H 45.9
尿酸5.4GOT27赤血球数L 317
尿素窒素H 24.0GPT12白血球数6700
γ-GTP6
※γ位後方のMピークにムコ蛋白を疑い、ヒアルロン酸を測定するも低値。

 この症例の患者は73歳の男性で、病名は脳血管障害と診断され、今も尚、加療中であり、骨髄腫を疑われるような臨床データは見られず、IgG−κ型M蛋白であると思われます。

 以上のことから、今回問題とされた非常にslow‐γな位置に、独立した形で出現したMバンドは、使用する支持体により、出現するものと出現しないものとがありました。このことは、電気浸透の違いによる影響と考えられます。
 更に、日常、M蛋白の検索の技術として用いられる寒天を支持体とした免疫電気泳動では、電気浸透の影響により確認できませんでしたが、電気浸透の少ない支持体を用いた免疫固定法によって検出できたということは、今後このようなMバンドの検出には、免疫固定法が望ましいと思われます。
 今回検出されたIgG−κ型M蛋白が、なぜこのような挙動を示すのか、ということは、今後の課題となります。



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