| この症例の患者は73歳の男性で、病名は脳血管障害と診断され、今も尚、加療中であり、骨髄腫を疑われるような臨床データは見られず、IgG−κ型M蛋白であると思われます。 以上のことから、今回問題とされた非常にslow‐γな位置に、独立した形で出現したMバンドは、使用する支持体により、出現するものと出現しないものとがありました。このことは、電気浸透の違いによる影響と考えられます。 更に、日常、M蛋白の検索の技術として用いられる寒天を支持体とした免疫電気泳動では、電気浸透の影響により確認できませんでしたが、電気浸透の少ない支持体を用いた免疫固定法によって検出できたということは、今後このようなMバンドの検出には、免疫固定法が望ましいと思われます。 今回検出されたIgG−κ型M蛋白が、なぜこのような挙動を示すのか、ということは、今後の課題となります。 |