第 11 回発表・抄録番号 3

支持体により易動度が異なるslow IgG‐λ型M蛋白の物理化学的特性について (8)

患者M蛋白の分析結果

セパラックスSP正常γ-グロブリンの陰極側
アガロース正常γ-グロブリンの陰極側
セパラックス塗布位置近く
HPC添加セパラックス正常γ-グロブリンの陰極側
寒天塗布位置近く
脱硫酸塩寒天正常γ-グロブリンの陰極側
M蛋白同定IgG1-λ型
分子量148,244
等電点pI=11前後
セ・ア膜電気泳動後の生食での脱蛋白脱蛋白
 
 ここまでの結果をまとめてみました。IgGサブクラスについてはλ型のM蛋白、分子量はじつは質量分析装置で測ったものですが148,244で、おそらく等電点は11前後と高いのではないかということです。セ・ア膜で泳動後生食で脱蛋白したら、容易に脱蛋白されたという結果です。それでセパラックスSPや、アガロースでは正常のγグロブリンの陰極側に泳動される。それに対してセパラックスでは塗布点近く、寒天でも塗布点近くです。セパラックスにヒドロキシプロピルセルロースを添加してアセチル基をブロックしました。そうするとセパラックスSPと同じ位置に来ます。寒天で塗布点の近くに来ていたものが脱硫酸塩を行った寒天でありますとアガロースと同じような位置に泳動される。

 ここで違う点というのは、γグロブリンよりも陰極側に泳動される支持体というのは電気浸透現象がほとんどない支持体で、塗布点近くに来る支持体というのは電気浸透現象を示す支持体ということがちょっと引っかかることと、非常に等電点が高いという2点が結果として出ました。



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