第 11 回発表・抄録番号 3

支持体により易動度が異なるslow IgG‐λ型M蛋白の物理化学的特性について (15)

【泳動像の確認】
  • (司会者)Slow-γ位に出現したM-蛋白について詳細に検討した結果を報告していただきありがとうございました。ただ、2点ほど気になるところがありますので確認させて下さい。1つは免疫固定法のところです。M-蛋白がIgG-λ型とすれば、抗IgG(γ鎖)抗血清、抗λ鎖抗血清で固定されたMバンドの易動度が同じ位置でなければいけませんが、スライドでは明らかに異なっています。この結果が手技的な問題ではないとすれば、γ鎖蛋白とλ型BJPが同時に出現しているということになり、IgG-λ型M蛋白とは判定できません。確認しなければいけない問題です。

  • (発表者)ずれているというのはどれがずれているのでしょう。

  • (司会者)抗IgG(γ鎖)抗血清、抗λ鎖坑血清で固定されたMバンドの易動度が同じ位置ではないということです。

  • (発表者)4Gと4λですか。

  • (司会者)そうです。抗IgG(γ鎖)のMバンドと同じ易動度のところで、抗λ鎖のMバンドが固定されていなければならないのに明かにズレていますね。この原因についてはぜひ確認して下さい。もう1点はSDS-PAGEのところです。4〜20%のグラジェントゲルを用いた場合、患者IgGのバンドは20万以上のところに出現し、2〜15%では15万前後という結果は明かにおかしいと思いますが・・・。

  • (発表者)私が最初調べたときには、この濃度でしたら、グロブリンがきちんと出ない。これ自体が信用出来ないということに判断されます。

  • (司会者)確かに4〜20%のゲルを支持体とした場合、50万以上の高分子蛋白質は塗布位置からあまり動きませんが、15万前後の蛋白質であればまったく問題なく展開されるはずです。事実、20万までのマーカーはきれいに泳動されています。マーカーでの検量線は作製されていますか。

  • (発表者)作りました。

  • (司会者)マーカーの検量線は直線になっていますよね。

  • (発表者)ええ。

  • (司会者)マーカーが問題なく泳動されているとすれば、20万までの蛋白質の分子量はだいたい測定できるはずです。その矛盾点をぜひ確認して下さい。何か新しい発見ができるかもしれません。

  • (発表者)はい。


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