症例 | 55歳 男性 |
主訴 | 易疲労感 |
臨床診断 | 多発性骨髄腫、糖尿病、慢性腎不全、糖尿病網膜症、アミロイドーシス |
現病歴 |
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入院時所見 | 意識低下、皮膚・口腔粘膜乾燥、眼瞼結膜、貧血、両下肺野に軽いラ音を聴取。肝脾、腫瘤を触知せず。 |
入院後経過 | 慢性腎不全(糖尿病腎症、骨髄腫の合併)による尿毒症、高度の代謝性アシドーシスがあり、ただちにDouble Lumen Catheterによる血液透析を施行、2日後に意識レベルが回復、血糖値のコントロールに努めて、酸塩基平衡、電解の補正を行った。2月25日、A-V Shunt Opeを行ない、週2回の血液透析で腎機能の改善、維持に努めている。腎不全の治療、安定期にVMCP-VMAP polytherapyによる化学療法を行ない、骨髄細胞中の形質細胞の減少、血中M蛋白の減少を得た。しかし、この治療に関連して、薬剤性肝炎の合併が見られ、投与の中止を余儀なくされた。 なお、入院中にLip biopsyを行ない、アミロイドの沈着を見出している。 |