第12回 特別講演「リウマチ、膠原病外来における血清M蛋白陽性例についての検討」
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【悪性関節リウマチの一例(6)】
悪性関節リウマチの診断基準
(1988年、厚生省特定疾患系統的脈管障害調査研究班)
既存の慢性関節リウマチに,血管炎をはじめとする関節外症状を認め,難治性もしくは重篤な臨床病態を伴う場合に悪性関節リウマチと定義し,以下の基準により診断する。
基準項目;
臨床症状・検査所見
多発性神経炎
皮下結節
滲出性胸膜炎または心嚢炎
心筋炎
間質性肺炎または肺線維症
臓器梗塞
リウマトイド因子高値
血清低補体価
または、血中免疫複合体陽性
組織所見;
皮膚、筋、神経その他の臓器の生検により、小ないし中動脈に懐死性血管炎、肉芽腫性血管炎ないしは閉塞性内膜炎を認めること。
悪性関節リウマチなんですが神経症状とか皮下結節とかリウマトイド因子がグッと上がってくる。それから補体はドッと下がって、普通のリウマチでなく、血管炎を合併してくる。この赤で書いたのは、この患者さんで認められた所見です。
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