第10回 リレー講演より「高齢者に見出されるM蛋白バンドの解析」(3)


 そこで私どもの目的は日本でのM蛋白の年齢別・性別の検出率がどの程度か、をまず調査することです。
 それからM蛋白バンドのセルロースアセテート膜電気泳動での移動度の関連性、IgG-M蛋白においてはIgGサブクラスの濃度との関係について調べました結果をお話します。


材料と方法

材料:
群馬大学医学部附属病院を受診した0歳から97歳までの患者血清2204例

方法:
  1. セア膜電気泳動法による血清蛋白分画を用いたM蛋白のスクリーニング
  2. 免疫固定法によるH鎖・L鎖のタイプ判定
  3. M蛋白バンドの移動度の判定
  4. ELISA法によるIgGサブクラス濃度の測定
 今日検体をもらうのが大変なのですが、群馬大検査部の御好意で2200余例、約2500例近い検査済みの検体を頂きまして、M蛋白のスクリーニング、それから免疫固定法によるタイプ判定、M蛋白の移動度を測りました。IgG-M蛋白に関してはELIZA法で測定したIgGのサブクラスとの関係についてもみてみました。



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