第4回 特別講演「ポリアクリルアミドゲル電気泳動による血清及び尿蛋白の意義」(11)


3-9 SDS−PAG電気泳動法


WeberとOsbornの方法

 
 SDS-PAGEにもいろいろな方法がありますが、私共が最初に手掛けたのはWeberと0sbornの方法です。これが一番最初に出た方法ですが、リン酸緩衝液を使い、濃縮ゲルが無くて、分離ゲルの上に直接試料を負荷する方法でしたので、いまいち分離に欠けていたのです。

 そこに出てきたのが、Laemmli法です。緩衝液、pHは全てディスク電気泳動で述べましたOrnstein‐Davisの試薬組成で、それにSDSが入っているだけです。これはNatureに報告された大腸菌の膜タンパクの分析に使われた方法で分離能がすぐれておりますので、急に伸びまして、今日ではSDSといえば、Laemmli法という位にものすごく使われるようになっています。



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