第4回 特別講演「ポリアクリルアミドゲル電気泳動による血清及び尿蛋白の意義」(9)


3-7 ディスク電気泳動法


ディスク電気泳動法

 私がPAGをやっています時に、0rnsteinとDavisが報告しましたディスク電気泳動が花盛りでした。これはディスク管という直径5mm、長さ5〜7cmのカラム管(ガラス管)の中にゲルを作るという方法で、今日のPAGの基礎になっています。ディスク法はゲル濃度を変え、それからトリス−グリシン 8.6、トリス−塩酸 6.7、8.9という風にpHと緩衝液の組成を変えることにより、非常に分離能を上げているという良さがあります。


ディスク電気泳動法の原理




 
 ディスク電気泳動法の原理は濃縮ゲルがあることによって試料をかなり多くのせても、濃縮ゲル内で非常に薄い平板になって分離ゲルに入ってゆきますから、ものすごく分離能が高いという方法です。今日では余りカラム管を使うことが少くなりましたけれども、平板でやりますと、どうしても隣どおしの試料が混ざるというような事がありますから、このような時にはカラム管を使って泳動する事があります。



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