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このように血清蛋白分画というのは、今は簡単に出来る検査です。その持っている病態情報量というのは、大変多いのです。血清蛋白分画像に影響を及ぼす病態というのは、丁度この流氷の下に、どっかり大きなものがある訳です。その上っつらを我々は撫でています。この上っつらを電気泳動法によって十分に観察し、次に免疫電気泳動を使い、遺伝子レベルの解析まで進む事によって、次々に新しい病気或いは患者の病態をより詳しく分析する事が出来ます。従って血清蛋白分画は一つの検査ではありますが、十分にこれを生かす事が必要であります。たった一つのコレストロール値を測定するという検査とは本質的に違います。従いまして、皆様方のご協力を得まして、将来は是非、目で観察して新しい病態を探り出す部分まで、機械で持ってスクリーニング出来るようなプログラムを作り上げて行く必要があります。皆様方の個々の非常にユニークな研究成果が集約されて始めて確立出来るものであります。今後共、こういう形で大切な患者さんの血清を預かってる我々が、より多くの情報を臨床にフィードバック出来るように努力すべきであろうと思います。 以上大変急ぎまして、お分かりにくい点もあったかと思いますが、これで私の話は終わります。有難うございました。 |