第1回 特別講演「病態スクリーニング検査としての血清蛋白分画の意義」(11)



11.血清蛋白分画像の分類

血清蛋白分画像の分類
(1969 河合)

  1. 蛋白不足型(低蛋白血症型)
     I-1 栄養不足型
     I-2 非選択性蛋白漏出型
  2. ネフローゼ型(選択性蛋白漏出型)
  3. 広汎性急性肝障害型(激症肝炎型)
  4. 肝硬変型
  5. 急性炎症・ストレス型
  6. 慢性炎症型
  7. γ分画広域増加型
  8. M蛋白血症型
  9. β(またはα)分画増加型(Lp↑)  
  10. 妊娠型
  11. 蛋白欠乏症
     XI-1 アルブミン分画欠乏型
     XI-2 α分画欠乏型
     XI-3 β分画欠乏型
     XI-4 γ分画欠乏型
 今申しましたように、単に数値だけではなくて、色々な情報が蛋白分画像から得られる事実の一部を紹介した訳です。「血漿蛋白」の本を書いた時に、血清蛋白分画の検査データだけから多くの病態の種類を見分けられうる事を提案した訳です。たった一滴の血清を2〜30分の検査でもって、これだけの種類を見分けられます。これは大ざっぱに分けたのですから、もしも更にコンピュータを使って、先程言った肉眼的な観察を補完するような、或いはおき代わるようなプログラムが開発されれば、更に病態の解析が精密に行えるという事になります。



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