Enjoy with ELP Training Course




− 臨床意義編 −


いろいろな蛋白測定法を紹介しまあす 担当者

 蛋白分画は、それぞれの分画の増減の度合いによって、病態の変化を知ることができます。また、泳動・染色後の膜を目で見て確認するだけでもいろいろなことがわかる、簡単で便利な方法です。データの読みかたについては、「どう読む?蛋白分画」で詳しく説明しているので、そちらを読んでくださいね。

総蛋白(TP)栄養状態や生理的・病態的な異常をおおまかに知ることができます。蛋白を特異的に発色。
ビウレット法、ピロガロールレッド法
[g/dL]
アルブミン(Alb)蛋白のうちもっとも量が多く、栄養状態などをよく反映します。アルブミンを特異的に発色(BCG法)。
TPと蛋白分画のAlb分画値から算出する方法
[g/dL]
グロブリン(Glb)グロブリンに分類される個々の成分の臨床意義が明らかになり測定法も発達してきたので、「グロブリン」という測定項目は現在は使われていません。総蛋白量からアルブミンの量を差し引いて算出[g/dL]
A/G比AlbとGlbのバランスをみる検査です。肝臓が悪いときにAlbが極端に減少していたり、感染症でGlbが高値だったりするとすぐわかります。ただし、両方が減っていたり、投薬によってAlbが増えていたりすると正確な解釈ができなくなってしまいます。TPとAlbを測定し、算出 
蛋白分画それぞれの分画の増減の度合いによって、病態の変化を知ることができます。電気泳動で蛋白を大きく5つのグループに分離し、支持体上で蛋白を特異的に染色[%]
TPと組み合わせて[g/dL]を算出することもできます
免疫グロブリン定量IgGなどそれぞれの成分の増減を知ることができます免疫学的方法(ネフェロメトリーなど)[mg/dL]
免疫グロブリンサブクラス
アロタイプ
現在は研究的な測定項目ですが、蛋白の異常を説明するのに必要となることがあります。免疫学的方法(免疫固定法など) 


 生徒 液体成分の中から蛋白だけを分離精製する必要はないのですか

 担当者 したほうが確実に検出することができます。ただ、手間やコストと必要な精度のバランスを考えた場合、現在用いられている方法であれば分離精製は必要ないとされています。
 蛋白は血液成分の中でもっとも量が多いですし、蛋白分画では蛋白のみと結合する色素を使うので、泳動して染めるだけで十分というわけです。

 生徒 なぜ「おおまかな」ことしかわからない項目を測定するのですか。それぞれの項目を直接測定したほうが正確だと思いますが

 担当者 これも、手間やコストと必要な精度のバランスが問題になります。異常があるかどうかわからない段階では、安くて簡単にできる検査のほうが便利です。また、項目によっては、現在の精度では臨床意義がなかったりはっきりしていなかったりするものがありますし、微量過ぎてうまく測定できない、特殊な設備が必要で日常測定法には向かない、などという場合もあります。医学研究上はこのような検査も必要ですが、臨床検査は診断に役立てるために行う検査なので、臨床意義のはっきりしている必要な項目のみを測定するように決められています。

 生徒 この中で、どれが一番いい測定法なんですか

 担当者 一番という方法はありません。目的によって使い分けるべきなのです。



続ける   やめる