かけあし!ELP教室の補足3

 生徒 支持体にはどんな種類がありますか

 現在電気泳動にごく一般的に用いられる支持体の種類は、下表の通りです7)8)

☆支持体の性質と、泳動に対する影響
  1. 支持体の構造(支持体の網目構造の大小、大きさの均一さ)
    • 網目が小さいほど検体のにじみが少ない
    • 網目の大きさが揃っていれば、いつも同じような結果が得やすい
  2. 溶質の拡散
    • 溶質(粒子)の拡散が少なければ、バンドが鮮明になる
    • 溶質の拡散は、少ないほうがよい
  3. 溶質の吸着
    • 溶質(粒子)が支持体に吸着すると、バンドが変形したり、分離されなかったりする
    • 吸着が少ないほどよい
  4. 分子篩効果(支持体ゲルが「ふるい」の役割をするかどうか)
    • 支持体(ゲル)の網目構造が緻密であればあるほど、「ふるい」の目は小さくなり、溶質(粒子)の分子構造や大きさの影響を受けやすい
    • 分子篩効果は、ないほうが溶質(粒子)は電気泳動の原理どおりの易動度を示す
    • 分子篩効果を利用した測定方法もある
  5. 電気浸透
    • 電気浸透が小さいほど、溶質(粒子)は電気泳動の原理どおりの易動度を示す
    • 電気浸透は、小さいほうがよい
  6. 分離性能
    • 支持体の総合的な特徴と、溶質(粒子)との相互作用に左右される
    • 分離性能は、もちろんよいほうがいい

種 類
支持体の構造溶質の拡散溶質の吸着分子篩効果電気浸透分離性能
備 考
セルロースアセテート膜 ほとんどなし〜大明瞭微量の試料でよい
再現性がよい
臨床検査でもっともよく用いられている
既製膜のみ
分離分析用
アガロースゲル(精製寒天)  なし(寒天より)良透明性がよい
毒性がない
ポリアクリルアミドゲル緻密 あり 優れている弾力性に富み取り扱いが容易
おもに分離分析用
ゲルの網目の大きさをコントロールできるため、再現性がよく、さまざまな測定方法が提案されている
寒天ゲル  なしかなり大鮮鋭塗布量を大きくできる
透明性がよい
毒性がない
寒天の原材料にばらつきがあり、分析条件の統一が困難
でんぷんゲル緻密  あり  分取用
濾紙  不鮮明分離分析用
現在はあまり用いられない


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