第 5 回発表・抄録番号 1

セパラックスSP膜で波形帯を生じた1例

【症例の提示】

ザイモグラム 分画報告書 免疫電気泳動像

 
54歳 男性  家族歴、病歴はとくに無く、2週間程前から腰痛。風邪症状で開業医を受診、その際貧血を指摘され、当院第一内科紹介。IgA−κ型多発性骨髄腫と診断された。
 
泳動条件 など蛋白分画:セパラックスSP、CTE−5000。
免疫電気泳動:不明
 
コ メ ン トセパラックスSP膜では多発性骨髄腫などにも、波形帯は出現しないとされていたが、実際にはかなり強い波形帯を呈していた。泳動機器、泳動条件、支持体、蛋白濃度、支持体の電気浸透の5項目で、それぞれについてその違いを検討した。

他の検査データ:生化学的検査
 TP13.5 IgA9515 Cl101
 総BIL0.5 IgG349 K4.4
 A/G0.33 IgM7 Na141
 クレアチニン1.4 ALP58 GPT8
 尿酸11.4 GOT15 LDH111
 尿素窒素18.2
 
血液学的検査
 Hb6.9 血小板数 桿状球sta11
 Ht22.2 赤血球数2.34 分葉球seg74
 異型リンパ球1 白血球数2.33 リンパ球11
 
骨髄像
 骨髄球 0.4% 好酸球 0.4%
 後骨髄球 3.0% リンパ球0.8%
 桿状核球 4.0% 赤芽球6.4%
 分葉核球 2.2% 巨核細胞0.2%
   形質細胞 82.6%


解 説



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