第 11 回発表・抄録番号 2

α領域にM‐bandの認められたIgG‐κ型(サブクラスGM蛋白症例

データ区分α分画の異常
75 歳 男性
診 断 名MGUS
泳動コメントSeparax‐SP膜:α分画にMバンドが認められた。
免疫電気泳動:IgG‐κ型、尿中にκ型BJP。
検査の流れα分画の異常(M‐bandなのかα領域の割れる現象か?)
 →免疫電気泳動(α〜β領域に存在するハプトグロビン、ヘモペキシンも確認)
 →免疫電気泳動(血清および尿)
 →IgGサブクラスの定量
 →免疫固定法(IgGサブクラスの確認)
要  約Separax‐SP膜での蛋白分画にてα領域にM‐band様の異常分画を認めた。これが、α〜β領域にかけて存在する蛋白の増加なのかを確認するために免疫電気泳動を行った。結果はIgG‐κ型M蛋白がα領域に存在した。IgGにはサブクラスがあり、かなり陽極側から分布することから、IgGサブクラスの定量および免疫固定法を行い、GサブクラスのM蛋白と同定した。尿中にはκ型BJPが存在するが血清中のIgAおよびIgMの抑制ならびにIgGの増加が認められなかったことから、MGUSとして経過観察となった。


デンシトグラム

セパラックスSP泳動像
 TP6.5g/dL
A/G1.62
Alb61.7%
α12.4%
α215.5%
β10.7%
γ9.7%



 免疫電気泳動像



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