病態の説明2
「低蛋白状態の疑い」の例
☆病態の基本
判定条件
血清総蛋白量の減少
アルブミン分画の減少
血清総蛋白量の減少は「栄養不良状態の疑い」ほどではなく、アルブミン分画の減少が著しい状態
病態
血漿蛋白が非選択的に体外に漏出した低蛋白血症の疑いがあります(ただし、ネフローゼ症候群による低蛋白血症は含まれません)。
☆病態検出後の対応(次に行う検査など)
表に示す低蛋白血症を来す基礎疾患に対する検査を行う必要があります。
低蛋白血症に陥った基礎疾患が存在している場合がほとんどで病態としてはかなり重症であると考えられますので、基礎疾患の病態をしっかりとらえることが必要です。
☆「低蛋白状態の疑い」に含まれる病名
概 要
蛋白漏出性胃腸症、広範囲火傷、浸出性肺疾息、失血、外傷によるリンパ漏、胸腹水の貯留する疾患などが原因となることがあります。
病 名
胃癌、食道癌、潰瘍性大腸炎、火傷(広範囲)、肝細胞癌、肺水腫、肺壊疸、大葉性肺炎、多発性肝転移、肝不全、悪性リンパ腫、DlC、敗血症、敗血症性ショック、くも膜下出血、腎不全、多発性骨髄腫、脊髄小脳変性症、骨髄機能不全症
※櫻林郁之介監修:病態解析システム活用マニュアル.常光.より抜粋
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