病態の説明1
「栄養不良状態の疑い」の例
☆病態の基本
判定条件
血清総蛋白量の減少
アルブミン分画の激減
γ分画を除く他のグロブリン分画の減少
血清総蛋白量の低下が強く、かつγグロブリン分画以外の分画値の低下が目立つ
病態
血漿蛋白合成に必要なアミノ酸組材が欠乏した栄養不良状態の疑いがあります。
☆病態検出後の対応(次に行う検査など)
上表に示すような、栄養不良状態を来す基礎疾患に対する検査を行う必要があります。
栄養不良状態に陥った基礎疾患が存在している場合がほとんどで、病態としてはかなり重症であると考えられますので、基礎疾患の病態をしっかりとらえることが必要です。
☆「栄養不良状態の疑い」に含まれる病名
概 要
蛋白摂取不足、たとえば食思不振、飢餓、胃腸管の器質疾患、悪液質、精神疾患、内分泌疾患等、あるいは胃腸の外科的切除や悪性腫瘍その他で起こる吸収不良症候群等が疑われます。
病 名
食思不振症、胃癌、肺癌、肝癌、結腸癌、前立腺癌、転移性後膜腫瘍、慢性閉塞性肺換気障害、肝硬変末期、胃腸管狭窄、Addison病、閉塞性黄疸、慢性膵炎、スプルー、胃全摘出術後
※櫻林郁之介監修:病態解析システム活用マニュアル.常光.より抜粋
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