| 質問 | 免疫固定法に、セパラックスSとセパラックスSPの両方を使用しているが、M蛋白の検出感度が違うように感じる。実際に差はあるのか? (DAKO社製抗血清、ニグロシンを使用) |
| 回答 | 膜のM蛋白の検出感度については知られていませんが、通常の蛋白分画では、分離能のよいセパラックスSPのほうがセパラックスSよりM蛋白を確実に検出します1)。免疫固定法でも、この分離能の差が現れてくるものと思われます。 ELP診断技術フォーラムでも、「電気浸透のある膜での免疫固定法では検出できないが、電気浸透の少ない膜では検出できるM蛋白(支持体と反応するM蛋白)」の症例報告があります2)。この症例では、電気浸透のある膜で検出できない理由として、「M蛋白の易動度が変わり他の分画にまぎれてしまう」可能性が示唆されました。 また、膜によりM蛋白が検出できたりできなかったりという現象は、「ときどき起こる」ということです。 なお、針葉樹パルプを原料とするセパラックスおよびセパラックスSの製造販売は、1999年末をもち中止させていただきました。今後は、分離性能に優れ、針葉樹パルプ原料を使用していないセパラックスSPをご使用いただきますようお願い申し上げます。 |