第9回 技術講座「遺伝子診断のいろは」(26)


VI.パルスフィールド電気泳動による分子疫学(3)

 我々は病院内で検出された緑膿菌のゲノム型の追跡を行いました。昭和大学病院では血清型がE型の緑膿菌が最も高頻度に分離されました。さらに数種以上の抗菌剤に耐性を示す多剤耐性緑膿菌がE型であるため、E型の緑膿菌のゲノム型を解析しました。
 レーン1から11までが多剤耐性で、12から33までが通常の緑膿菌です。多剤耐性菌では共通のパターンが認められ院内交差感染が疑われました。通常の株は全て互いに異なるパターンであり散発的な感染と判断されました。



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