病態解析システム活用マニュアル

 概 要

システムの概要

 本病態解析システムは、セルロースアセテート膜を支持体とした血清蛋白分画をスクリーニング検査として活用することを目的にしております。また、この病態解析システムは、河合の分類1)を基にして血清蛋白分画像の解析をしております。

 この病態解析システムは常光の全自動電気泳動装置CTEシリーズ(一部、旧モデルは除きます。)に組み込まれていますので、血清の塗布から報告書の印刷までの全てを自動で行なうと共に、濃度測定が終わった検体に対しての病態解析も即座に行ないます。さらに、分画修正を行なった直後にもこの病態解析が働き、その場で解析結果を見ることができます。

 この病態解析システムを組み込んだ全自動電気泳動装置を操作する上で、この装置を取り扱われる方は通常の全自動電気泳動装置との違いを意識する必要が全くありません。病態解析システムの組み込まれていない標準と唯一異なる点は、病態コメントが自動的に出力される点です。したがって、このコメントが出カされた場合、臨床検査技師の方がどのような対応を取り、臨床医との連携をどのように図るかを決めておく必要があります。

 本活用マニュアルは、病態解析システムを効果的に利用する上での一助となるように、現場サイドに立った内容でまとめました。なお、本活用マニュアルの最後には参考文献を掲載しておきましたので、病態の詳細な事柄を調べる上での参考として下さい。




システムフロー

システムフロー 病態解析システムを組み込んだ全自動電気泳動装置の基本的な処理の概要を下図に示します。この処理フローは、全自動電気泳動装置に血清をセットしてスタートさせてから報告書が印刷されるまでの一連の動きを表しています。

 この処理フローで明かなように、病態解析は電気泳動装置の処理の中に完全に組み込まれていますので、特別な操作をする必要は全くありません。

 なお、病態解析の詳細については「病態解析の原理」に記載します。


※櫻林郁之介監修:病態解析システム活用マニュアル.常光.より抜粋



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